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Scope3一次データ移行——「頑張っても数字に反映されない」を終わらせるための実務設計

Scope 3算定を始めたが二次データの壁に直面する企業向け実務設計。金額ベース原単位の天井構造と、CDPスコア・調達ポータルでの事実上のフィルタリングを解説し、一次データ移行の段階的設計を提示。

#一次データ移行#排出原単位#CDPスコア

調達ポータルの「未評価」に気づきメモする担当者


取引先の調達ポータルにログインしたとき、自社の欄に「ESGスコア:未評価」と表示されているのを見つけた。隣に並ぶ競合企業には「B+」や「A-」のスコアが付いている。「うちだってScope3、去年から算定しているのに」——そう思った瞬間、気づくんですよね。算定しているだけでは、評価されないということに。

この感覚、Scope3算定を始めて1〜2年目の担当者から本当によく聞こえてきます。環境省のガイドに沿って産業連関表の排出係数を適用し、Excelで数値を出した。社内報告も済んだ。でも、CDPのスコアリングでは「一次データの活用度」が年々重視されるようになり、バイヤーの調達ポータルでは「二次データのみ」の企業が事実上フィルタリングされ始めている。

この記事は、Scope3の基本(「そもそもScope3とは何か」)については別記事に譲り、既にScope3を算定しているが、二次データの壁に直面している方に向けて書いています。(1) なぜ二次データのままでは頭打ちになるのか、(2) 一次データ移行の実務で何が起きるのか、(3) 警備業180名規模のシミュレーションで工程を可視化し、(4) 構造的に解決するための設計思想をお伝えします。


二次データの天井と一次データへの脱出口

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二次データの「天井」——なぜ削減努力が数字に反映されないのか

結論から言うと、排出係数ベース(二次データ)の算定では、自社の削減努力が構造的に数値に表れません

理由はシンプルです。二次データとは「業界平均の排出係数」のことです。つまり、産業連関表に載っている「この業種の平均的な企業が、1単位の活動あたりに排出するCO2量」を、自社の活動量に掛け算しているだけなんですね。

たとえば、警備業の会社が社用車をハイブリッド車に切り替えたとします。燃費は確実に改善している。でも、排出係数が「軽油:2.58 kgCO2/L」のままであれば、燃料の種類が変わってもリッターあたりの係数は同じです。実際にはCO2排出量が減っているのに、算定上の数値は「使用量 × 業界平均係数」で固定されてしまう。

これが「頑張っても報われない」の正体です。

具体的に、二次データの天井が見えるポイントを整理しましょう。

二次データの限界具体的に何が起きるか
削減努力の不反映省エネ機器導入、車両切替、再エネ調達——いずれの努力も、業界平均係数を使う限り算定結果に差が出ない
CDPスコアの頭打ちCDPは2024年以降、一次データの活用度をスコアリングに明示的に組み込んでいる。二次データのみの回答では高評価が構造的に取れない
バイヤーの選別強化EcoVadis、SAP Aribaなどの調達ポータルで「一次データ提供企業」のフィルタが実装されつつある
SSBJ基準の要請2025年3月に確定したSSBJ基準は、Scope3開示において「可能な限り一次データを活用する」ことを明記している

サステナビリティ情報開示の段階的適用スケジュール:時価総額3兆円以上(2027年3月期)、1兆円以上(2028年3月期)、5000億円以上(2029年3月期)。第三者保証義務化はそれぞれ翌年度から。

——金融審議会ワーキング・グループ「中間論点整理」(2025年7月17日公表)

つまり、「一次データへの移行」は、お気持ちの問題ではなく、評価制度と規制の両面から外圧として降りてきている構造変化です。


一次データとは何か——「サプライヤーの実測値」という意味

ここで用語を整理しておきましょう。Scope3算定における「一次データ」と「二次データ」は、以下のように区別されます。

二次データ(Secondary Data) とは、産業連関表や公的データベースに掲載されている業界平均の排出係数です。「この業種の平均的な企業が、この活動1単位あたりに排出するCO2量」という統計的な推計値であり、自社やサプライヤーの実態とは無関係に一律で適用されます。

一次データ(Primary Data) とは、サプライヤーが自社の活動に基づいて実測・算定した排出量データです。たとえば、「当社の工場で製品1トンを製造する際のCO2排出量は○○ kgCO2e」という、サプライヤー固有の実績値です。

日常のビジネスの言葉に翻訳すると、こういうことです。二次データは「日本の警備業の平均的な会社はこれくらい排出しているはず」という推測値。一次データは「御社の取引先のA社は、実際にこれだけ排出した」という実測値。推測値と実測値のどちらが信頼されるかは、言うまでもありません。


一次データ移行の実務——なぜ「やろうとしても進まない」のか

一次データの重要性は分かった。では、実際に移行しようとすると何が起きるか。ここが本題です。

壁1:サプライヤーへの依頼が膨大な人件費になる

一次データはサプライヤーに「出してもらう」しかありません。自社で勝手に測れるものではないからです。

警備業180名の会社を想定しましょう。主要サプライヤーは30社前後です。警備車両のリース会社、制服メーカー、通信機器メーカー、セキュリティ機器メーカー、清掃用品メーカー、オフィス賃貸会社、通信キャリア、保険会社——こうした取引先に「御社の製品・サービス1単位あたりのCO2排出量を教えてください」と依頼する。

ここで起きることは、以下のような連鎖です。

まず、依頼文面の作成。30社に同じメールを送るわけにはいきません。制服メーカーには「制服1着あたりの排出量」、リース会社には「車両1台の製造・メンテナンスにかかる排出量」と、要求するデータの粒度が異なります。

次に、個別の説明対応。「Scope3とは何ですか?」「排出係数とは何ですか?」「なぜそんなデータが必要なんですか?」——サプライヤーの多くは、この依頼を初めて受けます。1社あたり30分〜1時間の説明が必要になることも珍しくありません。

そして、回収と督促。30社に依頼して、期限内に回答が返ってくるのは良くて半分です。残りは「社内で確認中です」「うちではそのデータを持っていません」「算定の方法が分かりません」。督促メールを繰り返し、電話をかけ、場合によっては訪問して説明する。

この工程だけで、担当者1名のフルタイム2〜3ヶ月分の業務量になります。

壁2:データフォーマットの不統一

仮に30社中20社からデータが返ってきたとしましょう。次の壁は、データのフォーマットがバラバラだということです。

A社は「年間CO2排出量をExcelのシート1に記入」、B社は「月別の電力使用量をPDFで送付」、C社は「自社のESGレポートのURLを送ってきただけ」。列名が違う、単位が違う(kgとtが混在)、対象期間が違う(4月〜3月と1月〜12月が混在)、そもそもCO2排出量ではなくエネルギー使用量しか出てこない。

これを1つのExcelに統合し、単位変換し、期間を揃え、排出量に換算する。正規化と呼ばれるこの作業が、実はデータ収集そのものより重い場合もあります。

壁3:データの品質検証

統合できたとして、「この数字、本当に正しいのか?」という問いが残ります。

サプライヤーから「年間排出量:5 tCO2e」と報告されたとき、それが妥当な値なのかどうかを検証する手段がない。業界平均と比べて極端に低ければ「過少申告では?」と疑うことはできますが、専門知識なしに判断するのは困難です。

CDPやSSBJが一次データを重視する理由は「より正確だから」ですが、検証なしの一次データは、実は二次データより危険です。二次データは少なくとも統計的に裏付けのある推計値ですが、未検証の一次データは「サプライヤーの自己申告」に過ぎないからです。

壁4:フィードバックループの不在

そして最も深刻な構造的問題。サプライヤーは「データを出しても何も返ってこない」のです。

30時間かけてExcelを埋めて提出したのに、バイヤーからは「受領しました」の一言。自社の排出量が業界の中でどの位置にいるのか、削減の余地がどこにあるのか、何か改善するとスコアがどう変わるのか——一切のフィードバックがない。

これでは、次回も協力する動機が生まれません。「ポータル疲れ」「アンケート疲れ」という言葉が業界で広がっているのは、データ提出が一方通行の負担になっているからです。

多くの中小企業や海外の取引先では、GHG排出量の算定体制自体が整備されていない。

——e-dash「Scope3とは?GHG排出量の算定方法や削減までの具体的なステップを解説!」 https://accel.e-dash.io/article_0027/


構造的シミュレーション——警備業180名の一次データ収集工程

ここから、もう少し解像度を上げましょう。警備業180名の会社が、主要サプライヤー30社から一次データを収集する場合の工程を、手作業と自動化基盤の2パターンで比較します。あくまで構造を理解するための思考実験です。

想定企業: 警備業・セキュリティサービス。従業員180名。本社+3営業所体制。クライアント施設への常駐警備・巡回警備を主力に、機械警備・防犯カメラ設置も展開。総務部2名がESG対応を兼務(専任者なし)。

対象サプライヤー30社の内訳:

  • 警備車両リース会社(3社)
  • 制服・装備品メーカー(4社)
  • 通信機器メーカー・キャリア(3社)
  • セキュリティ機器メーカー(5社)
  • オフィス資材・消耗品(4社)
  • 清掃・ビル管理委託先(3社)
  • 保険・福利厚生(3社)
  • IT・クラウドサービス(3社)
  • 廃棄物処理(2社)

Before/After 業務フロー比較表

工程手作業(個別メール + Excel)クラウド自動化基盤
1. サプライヤーへの依頼送付30社に個別メール作成。業種ごとに要求データの粒度を変えた依頼文を作成。1社あたり30分、計15時間LINE/WhatsApp/メールで招待リンクを一括送信。サプライヤーは請求書の写真を送るだけ。30分
2. サプライヤー側の対応各社が自社の排出量を算定。算定方法が分からない企業は脱落。回収率50〜60%請求書を送るだけ。ESGの専門知識は一切不要。排出量はシステムが自動算定。回収率向上
3. データ回収・督促未回答の12〜15社に督促メール・電話。2〜3回の督促サイクルで3〜4週間自動リマインド。提出状況をダッシュボードで一覧管理。担当者の督促作業ゼロ
4. フォーマット変換・正規化Excel・PDF・メール本文のデータを統一フォーマットに転記。単位換算(kg⇔t、kWh⇔MJ)、期間調整(4〜3月⇔1〜12月)。2〜3週間請求書からAIが自動抽出。正規化メトリクス体系で統一変換。自動
5. 品質検証目視で異常値チェック。業界平均との比較は手動。専門知識に依存。1〜2週間敵対的監査AIが自動でクロスリファレンス。異常値・矛盾を自動検出し、人間は確認のみ。数分
6. 集計・CDPフォーマット整形Excelで集計後、CDPの質問票フォーマットに手動転記。EcoVadisにも別途転記。1〜2週間同一データから複数フォーマット(CDP、EcoVadis、SSBJ等)を同時自動生成。ワンクリック
7. 暗号証明・監査対応「このデータの出典は?」と聞かれたら、メールの受信トレイを遡って元データを探す全データに暗号証明トークンが付与済み。第三者がデータの真正性を独立に検証可能
8. サプライヤーへのフィードバック手動で結果を共有する余裕がない。「受領しました」で終了処理完了時にサプライヤーへ自動でtCO2e結果を返信。補助金マッチングの通知付き

手作業の合計所要期間: 10〜14週間(総務部2名が本業と並行して対応) 自動化基盤の場合: サプライヤー招待〜集計完了まで、担当者の実作業は数時間レベル


段階的アプローチ——「全サプライヤーを一度に」は非現実的

ここで大事な注意点があります。30社全部を一度に一次データに切り替えようとしないでください。

一次データ移行は、排出量への寄与が大きいサプライヤーから段階的に進めるのが鉄則です。パレートの法則(80:20の法則)がここでも有効で、多くの場合、上位5〜10社で総排出量の70〜80%をカバーできます。

警備業180名の場合、排出量への寄与が大きいのは、まず警備車両リース会社(カテゴリ2:資本財、カテゴリ8:リース資産)、次に通信機器メーカー・セキュリティ機器メーカー(カテゴリ1:購入した製品)です。

推奨される段階的アプローチは以下の通りです。

フェーズ1(3ヶ月目標): 排出量上位5社に一次データ依頼。この5社のデータだけで、Scope3総排出量の60〜70%が一次データに切り替わる。残りの25社は二次データ(業界平均係数)で暫定算定を継続。

フェーズ2(6ヶ月目標): 上位10社までを一次データに切り替え。カバー率80%を目指す。

フェーズ3(12ヶ月目標): 排出量が小さいサプライヤーも順次一次データに移行。ただし、極めて排出量が小さい取引先(文房具の購入先など)は二次データのままでも実務上問題ない。

ここで重要なのは、一次データが取得できないサプライヤーに対して、最適な二次データを「暫定値」として自動適用する仕組みがあるかどうかです。「全部一次データにしなければダメ」ではなく、「一次データと二次データを組み合わせて最善の精度を追求する」のが現実的なアプローチです。


フィードバックループの構築——「データを出すと得をする」設計

一次データ移行の最大のボトルネックは、繰り返しになりますが、サプライヤーが協力してくれないことです。

この問題を「お願い」や「強制」で解決しようとしても限界があります。CDPのSEA(サプライヤーエンゲージメント評価)のフレームワークでは、バイヤーのサプライヤーへの働きかけが「要請(Request)」と「支援(Support)」の2軸で評価されますが、現実には多くのバイヤーが「要請だけして支援しない」状態にあります。

サプライチェーン排出量は自社排出の平均26倍。CDPのSEA評価では、サプライヤーエンゲージメントが35%で最大ウェイト。

——Asuene「CDP『サプライヤーエンゲージメント評価(SEA)』について解説!」 https://asuene.com/media/5599/

ここで発想を転換する必要があります。サプライヤーにデータ提出を「お願い」するのではなく、データを出すこと自体がサプライヤーにとって得になる仕組みを設計するのです。

インセンティブ1:自社の排出量が「見える化」される。 サプライヤーが請求書を提出すると、自動的にtCO2eが算定されて返ってくる。「うちの会社って、実際どれくらい排出しているんだろう?」という疑問に、追加コストゼロで答えが得られる。

インセンティブ2:補助金の受給可能性が通知される。 ESGデータが蓄積されると、公的補助金プログラム(jGrants等)の受給基準と自動照合され、「この補助金に申請できる可能性があります」と通知される。つまり、データを出すとお金が返ってくる可能性がある

インセンティブ3:複数バイヤーへの対応が一度で済む。 5社のバイヤーから同時にESG質問票が届いても、同一データが各バイヤーのフォーマットに自動マッピングされる。「同じことを5回やらされる」地獄が消える。

このフィードバックループが機能すれば、一次データの回収は「お願いベースの苦行」から「双方にメリットのある取引」に変わります。


不安の先回り——「方向性は分かったけど、うちで実現できるの?」

ここまでの話を整理すると、一次データ移行に必要な設計要素は5つに集約されます。

  1. サプライヤーのデータ提出を極限まで簡素化する経路
  2. バラバラなフォーマットを自動で正規化する仕組み
  3. 一次データの真正性を第三者検証可能にする暗号証明
  4. 一次データが取得できないサプライヤーには最適な二次データを自動適用する排出係数エンジン
  5. サプライヤーにデータ提出のインセンティブを提供するフィードバックループ

「これだけ揃ったシステムが、本当に存在するのか?」と思われたかもしれません。ここで初めて、具体的なサービスの名前を出させてください。

Marupassは、まさにこの5つの設計要素を統合したサービスです。

「サプライヤーにデータ要求するのが一番の負担なんだけど」

Marupassのサプライヤー自動オンボーディングは、サプライヤーに「ESGデータを算定してExcelに記入してください」とお願いする必要がありません。LINE、WhatsApp、メール転送のいずれかで請求書を送ってもらうだけです。サプライヤーはESGという言葉すら知らなくて構いません。請求書からAIが品目・数量・地域を自動抽出し、18地域以上の排出係数エンジンが適切な係数を自動適用します。

「サプライヤーごとにデータ形式が違うのが地獄」

Marupassの正規化ESGメトリクス体系が、この問題を構造的に解決します。環境(E)15メトリクス、社会(S)9メトリクス、ガバナンス(G)6メトリクスの計30メトリクスが共通語彙として機能し、どんなフォーマットで届いたデータも、同一の正規化体系に自動変換されます。CDP、EcoVadis、SAP Ariba、SSBJフォーマット——すべて同一データから自動生成です。

「一次データって、本当にサプライヤーの実測値なの?と疑われたら?」

Marupassの暗号証明トークンが、この疑念に回答します。サプライヤーが提出した証憑(請求書PDF等)から抽出されたデータは、WORM型暗号台帳(一度記録したら削除・書き換えが物理的に不可能な台帳)にチェーンハッシュで固定されます。各データポイントに一意の暗号証明トークンが付与され、バイヤーや監査人がSCXとは独立にデータの真正性を検証できます。

「一次データを集められないサプライヤーもいるんだけど」

それが正常です。Marupassのグローバル排出係数エンジンは、日本、EU、米国、中国、韓国、台湾、タイ、ベトナム、インドネシアなど18以上の地域の排出係数を有効期間付きで管理しています。一次データが取得できないサプライヤーには、所在地域と品目に基づいて最適な二次データが暫定値として自動適用されます。

「サプライヤーが協力してくれる気がしない」

Marupassの補助金マッチングエンジンが、サプライヤーのデータ提出にインセンティブを付与します。提出データは自動的にサプライヤー自身のESGダッシュボードにも反映され、「自社の排出量が見える」「複数バイヤーへの質問票に一括回答できる」という直接的なメリットが返ってきます。


社内FAQ(想定問答集)——一次データ移行に関する社内の疑問

社内で出そうな質問回答のポイント
「一次データと二次データの違いって何?」二次データ=業界平均の排出係数(推計値)。一次データ=サプライヤーが自社の実績に基づいて算定した排出量(実測値)。推計値と実測値の違いです
「二次データのままじゃダメなの?」短期的には許容されますが、(1)削減努力が数値に反映されない、(2)CDPスコアリングで一次データ活用度が評価される、(3)SSBJ基準が一次データ活用を要請。来年度以降は確実に不利になる構造です
「サプライヤーがデータを出してくれない場合は?」全サプライヤーに要求する必要はありません。排出量上位5〜10社から段階的に。「お願い」ではなく「インセンティブ設計」で回収率を改善。出してくれない先には二次データを暫定適用
「CDPスコアにどう影響する?」SEA評価で「サプライヤーエンゲージメント」は全体の**35%**で最大ウェイト。二次データのみの企業は最大35%分のスコアが構造的に伸びにくい
「何社から始めればいい?」排出量上位5社から。多くの場合、上位5社でScope3全体の60〜70%をカバーできます。半年〜1年かけて段階的に拡大
「一次データの方が精度が高いって本当?」検証済みの一次データは高精度。ただし未検証の自己申告は二次データより危険な場合も。暗号証明・監査証跡とセットで運用することが重要
「データ収集にかかるコストは?」手作業で30社対応は10〜14週間。自動化基盤なら実作業は数時間。コンサル外注は数百万円〜で毎年繰り返し
「一次データに切り替えると去年との比較がおかしくなる?」算定手法変更で数値変動は起きます。SSBJ・GHGプロトコルでは**基準年排出量の再計算(リステートメント)**が認められています。前年度も新手法で再計算し比較可能性を確保してください


WORM AUDIT LEDGER

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電力請求書_2026年2月.pdf → 株式会社コアラ警備

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WRITE-ONCE READ-MANY ・ 削除不可 ・ 監査人閲覧可
INTEGRITY: VERIFIED

まとめ

Scope3算定は「始める」ことがゴールではありません。二次データで全体像を掴んだ次のステップ——一次データへの移行——こそが、削減努力を数字に反映させ、CDPスコアを実質的に上げ、バイヤーの調達基準をクリアするための分水嶺です。

移行は段階的に進めてください。上位5社から始めれば、全体の6〜7割がカバーできます。残りのサプライヤーには最適な二次データを暫定適用し、徐々に一次データの比率を上げていく。サプライヤーには「お願い」ではなく「インセンティブ」で協力を引き出す。そして、集めた一次データの真正性を暗号証明で担保する。この設計が揃ったとき、調達ポータルの「未評価」は過去のものになります。

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